今年もまた、あのダウンコートに袖を通すことはなかった。
それなのに手放せない、どうしても捨てられないダウンコートの話です。
IT系3児ワーママharuです。
そのダウンコートを買ったのは、長男の育休中だった10年前。
毎日必死に子育てして、楽しさや幸せももちろんあるけれど、世間から取り残されている感覚が拭えなない経験は、多くの人が味わっていると思います。
ファッション雑誌やテレビで見る東京の流行が、あんなに遠く感じたことはなかったなぁ。
出産して、それまで買ったことのなかった「VERY」を読むようになり、雑誌を通してもママになった現実と向き合うことになりました。
そんな中誌面で見つけた10万円のダウンコートが、どうしても欲しくなりました。
今考えると、世間から置いていかれないための、心の拠り所みたいな感覚だったんだと思います。
ベビーカー押して百貨店まで出向いて、働いていたころの貯金でえいっと購入しました。
自分の欲求を満たしてあげるアイテムを身につけることが、こんなに幸せなことだなんて・・・と新しい発見でした。
10年前のダウンコートはさすがに形が古く感じて、もう2シーズンも着ていません。
都内の狭小住宅的には処分一択なのですが、あの時の気持ちを大切にしてあげたくて、今もクローゼットに眠っています。
子育て中に自分を満たしてあげること、大事です。